case.728

映画とお人形ばかりで恐縮です

2012,12,6 PM11 【映画録『ファイナル・デッドブリッジ』】

ファイナル・デッドブリッジ
原題:Final Destination 5
アメリカ映画、2011
監督/スティーヴン・クォーレ、脚本/エリック・ハイセラー

ファイナル・デッドブリッジ [DVD]

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監督と脚本家を新調してシリーズ再興!
こんな言い方をすると映画とは誰のものかがわからなくなりそうだ。厳密にはシリーズとはだが。
ともあれ落ち目からの復活は概ね成功したと言っていいだろう。正直3・4を観てファンながら「お布施にしかならないなら」と放っておいた5である。アマゾンの関連商品欄に☆四つひっさげて流れてきたのを見ておやと思い、「ストーリーがしっかりしてる!」という過去とのギャップへの驚きを謳うカスタマーレビューたちに騙されたつもりでレンタルしてみれば、本当に申し訳程度ではない真っ当なストーリーがあり、真っ当にシリアスをしていた。なんということでしょう……。
現象自体が興味深かったので自分にしては珍しくオーディオコメンタリーに目を通したりしてみたが、一応大筋の物語は4で完結していたらしい(えっ、3じゃね?)。ということでああしてラストでわかるようにしたわけだが、内容自体はシリアス路線に回帰するコンセプトを打ち立てて(4はコメディ路線だったらしい。ああうん笑ったとも笑ったけど)、結構自由度の高い中で熱意を注いだんじゃないだろうか。かなりごもっともな新ルールまで登場させてファンのワクワクは止まらない。エリックは筆が乗ったことだろう。
唯一残念(と言ってしまっていいのかどうか非常に悩むのだが)だったのは、シリーズのウリである“死に様”にこだわっていた2〜4に比べて、そこのところが地味だったことである。いや、もはやギャグかもしれないというレベルのイレギュラーさと数で圧倒した3や4相手にその点について比べるのはそもそも間違っているのかもしれないが、2やあるいは1にすら見劣りするかもしれないというのはちょっと悲しいものがある。シリーズ内でのパッと見の地味さで言えば1と同程度なのだが、ヒトコロスイッチ的な質の問題まで含め、かつ1がシリーズの頭であるというハンデを考慮に入れれば、5で見られる死に様は総じて微妙である。
ただし、ブラフでひやひやさせる演出の方はシリーズの中でも一二を争う秀逸さだったと擁護しておく(むしろブラフを作りすぎて本命がこぢんまりとしてしまった感もあるのだが)。
それにしても人体の豆腐っぷりと肉色の絵の具っぽさはあいかわらずだったなあ。コメディ路線やめたのならここにもテコ入れてほしかった。