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case.728

映画とお人形ばかりで恐縮です

2013,3,28 PM10 【映画録『メカニック』】

『メカニック』
原題:The Mechanic
アメリカ映画、2011年
監督/サイモン・ウェスト、脚本/ルイス・ジョン・カリーノ&リチャード・ウェンク


感傷的な作品を連続して観たせいか、筋肉と爆発とステイサムが不足してきたようだったので。
んー、ステイサムが主にステイサムだった。個人的にはもう感想それで充分だがさすがに記事としてアレなので手短にまとめていく。
一応この作品、1972年にチャールズ・ブロンソン主演で撮った同名作品のリメイク。主人公は「メカニック(職人)」のあだ名で呼ばれるソロ活動中の凄腕の殺し屋だが、加盟している組織にいる雇い主の一人とは特別に仲が良かった。あるときその雇い主が組織を裏切ったと組織幹部から連絡があり、主人公はメカニックの呼び名に恥じない仕事で長年付き合ってきた自分の雇い主を抹殺する。雇い主には放蕩者の息子が一人いたが、その息子が仇討ちに燃えていることを知り、主人公は罪滅ぼしのようにその息子を自分の弟子にし、仇討ちのための殺しの技術と殺し屋の信念を教え込んでいく。ただそれを組織に黙っての独断で行ってしまったことにより、主人公は組織に不審の念を抱かれてしまう。
私は恥ずかしながら1972年制作の方にはまだ縁がないのだが、とりあえずあらすじからわかる違いは、雇い主の息子が自分から弟子にしてくれと頼んでくるか、主人公から話を持ちかけたかってところくらいか(前者が2011年版)。Whikipediaを参照すると1972年のは主人公が仲の良い知人でもあった雇い主を殺したことであからさまに神経衰弱に陥っていたりして彼の苦悩や罪悪感の面に焦点を当てていたように見えるが、本作はそのへんはハードボイルドだ。確かに苦悩はしているが鉄面皮の下に隠し、弟子を鍛える様は期待と自信に満ちている。
とりあえず組織が敵に回ってさらにいろいろ騙されていたことが発覚してと、後の展開は見慣れたものである。しかも90映画なのでそこまで起伏を設けている暇もない。弟子の父親でもある雇い主に手を下したのが主人公だと弟子にばれる展開も当然あって、処理しなくてはならない要素が山積みなので悪役なんかちょちょいのパーで済ませておかないと尺が足りない。このあたりの詰め込みすぎな感じと表裏一体の物足りなさはさすがに否めない。
が、見せるべきシーンでは短い時間の中で充分派手なものを見せてくれる。凝ったVFXのような演出はないがスタイリッシュなドンパチを楽しみたいなら充分。おそらく小腹を満たすような気分で観るのがいいだろう。なんだかんだで弟子が結構才能あったように描かれているのでステイサムだけというわけでもない。あと爆発も多い。
まあ短いながら大味は大味なので、あまり細かいことにはツッコみながら観るようなものではないだろう。真面目に見れば概ねメカニックはメカニック(笑)である。主人公の殺しの技術は鮮やかな神業には違いないが、堅実には程遠い。相手組織に事後で暗殺だと気づかせもしないというふれこみのはずだったが実態は証拠の残るような手段ばかりである。チューブ状のCCDカメラ喉奥に突っ込んで窒息死させようとしたときはオイオイオイってなったわ。最終的には証拠隠滅なにそれおいしいのって都市クーデター起こしたゲリラ並みのダイナミックプレイである。いや正直ゲリラでも逃げ出す。このへんはむしろ突っ込みながら観た方が面白いのか。
筋肉と爆発とステイサム。やや足りなかったのは筋肉分くらいで、青ひげイケメンハゲ成分は存分に補給できたので重畳だろう。脚本のラストについては賛否あるだろうが、主人公が鉄面皮の下で本当に苦悩していたのかを疑えばアリだと言えなくもない。でもとりあえずメカニックって何だったんだろう?(笑)

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