2013,8,26 PM2 【映画録5-A『28週後…』『機械じかけの小児病棟』『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』『裏切りのサーカス』『ファニーゲームU.S.A.』『アイアンスカイ』】
“ずりポン”
という料理がございまして、
こう、鶏の、砂ズリの“ずり”で、
ポン酢と大根おろしなんかと和えた、
日本酒のお供には最適の
あれなんですが、
こう、
“ずり”じゃなくて
鶏の、コリコリの、
“こつ”
軟骨を、
おいしいですよね?
ポン酢と大根おろしとで和えて、
おいしそうですよね?
その名も、
その名も?
その名も……
……“こつポン”!!(>д<;)゜。
三週間ぶりの映画録です。
ほぼ完全に「8月号」ですね^^;
もうこのノリと勢いでですよ?
正式に「月刊」ということにしてしまいましょうか。
その方がはかどりそうですし。
ツキイチなら無理なく
ラクラク
定期更新☆
とかだらけたこと言いながら、
月半ば更新だったり、月終わり更新だったり、
お前はもっとだらけて安定しなさそうだなと、
鏡に向かって
自我が崩壊するまで
やったら、危ないですよ?
いつもどおり、当映画録は、ネタバレは「もしもあったらごめんなさい」というレベルでお送り致します。
8月10日『28週後…』
- 三点リーダまでが正式な邦題。
- なんて真面目なゾンビ映画。コテコテではなく、真面目。親父の追跡能力がチートで無駄にサスペンスチックになってるけど、あとは自分たちなりの、この映画なりのアイデンティティを慎重に追究していたように思う。カメラ揺らしも珍しくちゃんと効果的だったのではなかろうか。酔うけど。
- 脱出グループ(主人公勢)×ゾンビorウィルス×殲滅が目的の軍、っていう三つ巴がやっぱり手堅いわけで、しかしこの中での配分は悩みどころなんだなあとしみじみ思った。ゾンビの出番が少なすぎだと言いたい気持ちもあるけれど、硬派なパニック映画として、ゾンビをアイドル視しない路線で軍の方が目立ってる今の感じも、好感度高い。
- 奇しくもワールドウォー絶賛公開中か。いや別に対抗意識を燃やしたわけでは。リアルど忘れ。
- 一応、感染に関する恐怖感はしょぼいっちゃあしょぼい。バイオハザードなんかで「咬まれた→徐々にウィルスが進行してくる→じわじわ発症が近づいてくる」これで高まっていく「ウィルスへの恐怖」はない。なぜなら序盤(ほぼアパン)でわかるんだけど、ゾンビに咬まれると数十秒程度でゾンビ化する。ウィルスの即効性がやばい。
- もうとにかくこの作品「速い」んだよな。ゾンビもウィルスも脚本も。それでも観客置いてけぼりってことはないし、ある意味欲張らない潔さでこの映画なりの良さ、持ち味を追究しようとしていたと思う。
- 逃げ回ることメインのホラーとしてはイチオシ。
- そういえば、「走るゾンビ」に何一つ感慨湧かなかったんだけど、それはゾンビにあまり思い入れがないせいかな?
- 実際この映画のゾンビは「死体」ではない。いや、血管破裂して内臓ズタボロになってるのかもしれないけど、運動機能に関わるところはわりと綺麗なままの「肉人形」「人体ロボット」なわけで、そこへアドレナリンぶっこんだらどうなるの、という代物。むしろどうやって獲物とそうでないの区別つけてるかの方が気になるなあ。共食いはしないようだし。
- それにしてもおねえちゃん目鼻唇くっきりすぎてほとんどリアルバービー。イモージェン・プーツ。初めて見る。全然芋くない。
- 路上にピザ2年ちょい放置したら実際どうなるんだろ。人体白骨化はやりすぎのような……でも乾燥具合とかゴキブリとか考えればわりと余裕かも。
8月12日『機械仕掛けの小児病棟』
- ホンマに90分かこれ!と驚くくらいに脚本詰まってて面白かったね。ライトはライトだけど、ありきたりはありきたりだけど、しっかり手堅い脚本作りはされてる。まとまりすぎてて物足りないという感じもしなかった。
- 昼間でも襲ってくる幽霊って怖いね。念力強すぎんよー。
- その幽霊を中心に設定持て余し気味な嫌いはちょっとあった。掘り下げが足りないかな。でもそっち描写するためだけに30分足したらダレるだろうか。
- でも幽霊はあの恐ろしい全身を明るく見せてしまわない方がよかったとは思う。あの目だけとか足だけとかの部分部分をはっきり見せて、でも全身が映るときは暗かったりぼやけてたりでよく見えない、というのが鉄則じゃあなかろうか。満を持して登場ッ、としたかったのはわからないでもないけど、視覚的に全貌を掴むと途端に倒すとかかわすとか、具体的な対抗策を考え始めてしまう気がする。はっきりと姿が見えないうちは恐怖に雑念がないんだ。私だけだろうか。
- まあそれでも念力最強具合は実際に具体的な対抗策が浮かぶほどしょぼい絶望度ではない。普通に心が折れる。でもそれは得体の知れなさに対する恐怖じゃない。ここを追究しても決して欲張りにはならないからこそ言ってるんだけど。
- ホラーでこういうのもいいねと思えるエンディング。身の丈に合ったライト感を出しているのはこのおかげだろうか。思わせぶりだったり不条理でネガティブなエンディングは作品の味に重みを持たせてくれるのだけど、必要以上ということもあるのかもしれない。
- マギー役の女の子は、まあ普通か。って往年の(おい)ジョデルちゃんあたりが自分の中で無意識に基準になっちゃってるのかもしれない。だいたい勝ち目がない。
- しかし各所で言われているが本当にこの邦題が何一つタイトルしてないのはなんともはや。元のフラジール(西)も「壊れやすい」「脆弱な」ってイマイチ的を射てないけど。素直に『シャーロット』とかでもよかったんじゃないかなあ。『シャーロットの小児病棟』、『小児病棟のシャーロット』……響きは落ちるけど嘘タイトルよりはマシだと自画自賛しておく。
8月13日『ヘルボーイ ゴールデン・アーミー』
- 続編企画中ってマジですかギレルモ監督!いやお話的にこれはやってくれないと困る。風呂敷広い。パシリムの予習として映像的にはなかなか。
- しかし王子は強さが安定しない。序盤のあの実力なら防衛局制圧も余裕だろうにとか、森の神暴れてる隙に妹攫えよとか、そういうのは触れちゃダメなアレの方か。最後の一騎打ちにもあんまりドキドキしなかった。前のはヘルボーイが酔っぱらってたから実力を発揮できなかったっていうのはあまりにも王子が可哀想で。
- ていうかエクトプラズムさんだけで勝てるんじゃないかとかそういうツッコミは野暮か。あるいは期待にだって体力はあるんだぜ的な。黄金軍団のCGはガチ。
- あの軟体生物や水生亜人のぬたっとした質感や漆喰みたいな乾燥肌はギレルモ監督ならではだと思ってるけどどうなんだろ。パンラビでも似たようなのあった。
- まとめるととにかく映像美。垂涎モノのCG&特殊メイク。内容はわりと子供向けなのでそっちで期待すると個人的にはつらいものがあった。特に恋愛周りはご都合というか、状況に流されてなし崩しでうやむやでなんやかんやでモトサヤっすか、という感じが強かったので。
- もっと精神的な成長を描いてくれないとヘルボーイがあんまり好きになれない。だから続編が観たい。
【映画録5-B】に続きます。