case.728

映画とお人形ばかりで恐縮です

2013,10,15 PM8 【やなせたかしさん逝去につき】

たとい死の陰の谷を歩くことがあっても、
私は禍を恐れません。
あなたが私とともにおられますから。
あなたの鞭とあなたの杖、
それが私の慰めです。



13日のことだったそうで。

ついに、という気持ちがどうも先にございますが、

ともかく、逝ってしまわれたようです。

やはり悲しみは小さいのですね。

「いつまでも、あると思うな……」の後に続くお一方ではありましたから。

それだけに、大きな喪失感だけが純然としてあるようです。

とても置いていかれたような心境。

並み居る著名人の中でも、自分にとっては格別な人でした。

心の奥底において、まるで生き仏のように、いつまでも必ずそこにあることを信じるように

まるで信仰によく似たものがあったのかもしれません。

いいえ。思うに、いつか去りゆくものであったと知ってなお根付き続けるものとして。

なれば、かの人の旅立ちを惜しむと共に、奮い立たねばとも思うのです。



たとい死の陰の谷を歩くことがあっても、

私は禍を恐れません。

あなたはもはや、私とともにはおられませんが、

これまでいらっしゃってくれたことを、私は忘れません。

あなたの鞭とあなたの杖を、私は覚えている。

それが私の慰めです。



かの人は人に託し続けました。

そうでなければ人前に立ち、生涯現役など貫いたでしょうか。

かの人は、生涯を費やしても人に託しきれないものを託さんとし続けました。

その一片でも抱きとめられるか否か、自分自身の生き方次第だというのなら、

前を向き、揚々と歩き続けることをもって

冥福の祈りに代えさせていただきたいと存じます。



ありがとう、やなせさん。

ありがとう、アンパンマン