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case.728

映画とお人形ばかりで恐縮です

映画録64『武器人間』

映画

本日二回目だけど更新!溜まっちゃってるので(^_^;)

 

※case.728の映画録は、5段落前後でまとめる既観賞者向けの参考記事を目指しています。ネタバレ・解説記事ではありませんが、物語の中核には触れているので未観賞の方はご注意ください。

※キャプチャにはグロテスクなものを極力載せないようにしています。

 

7月12日 武器人間

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「終戦させるのだ」

 

1.ナチスに買われたマッドなDr.

 

そういえばムカデ人間をまだ観ていません(告白)

いやー、マッドなサイエンティストっていいですよねー、特に平気で人間改造しちゃう人とかー。HELLSINGのドクのように優秀(?)な方もステキですけれど、成果物がハイセンスすぎて天才なのかアホなのかわかんなくなっちゃう人にもシビレます。本作のマッドサイエンティスト、ヴィクター・フランケンシュタイン博士(カレル・ローデン)は後者の御仁。ちなみにムカデ人間のハイター博士のような一球入魂タイプではなく、異様なバイタリティとフットワークでバタエティ豊かな武器人間たちを次々と作り出す多動量産タイプのマッド“クリエイター”でいらっしゃいます。

とにかく“ものづくり”が大好きなお人で、いや“もの”なんて言っちゃうと気難しいので怒られるんですけど、人間を改造してるときだけがイキイキとしてらっしゃるんですよ、いつも子供みたいにはしゃいじゃって。とにかく自由な発想の持ち主で何にでも挑戦したがるところもありまして、本作でなんて、ナチ兵とソ連兵の脳みそを半分ずつドッキングさせて両国民を思想の域で和解させる試みを思いついて被験者に麻酔を使う間も惜しいとばかりに超速で実行してみせてくれたんですよ。なんと博士は平和主義者でもあらせられるとか。ものづくりが続けられないなら戦争なんてしてほしくないんですね。いやホント、ブチ狂ってますわ。これはひどい(褒め言葉)。

 

 

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2.あらすじ ~ソ連兵、ナチスの秘密工場へ潜入~

 

時代は第二次大戦末期、ヨーロッパの東部戦線。ソ連軍のとある偵察部隊は、軍の同志らを鼓舞するために戦闘の映像記録を持ち帰ろうと考え、映画学校出身の兵士にカメラを持たせてナチス・ドイツの占領地域を行軍していた。

その途中、味方のSOSを受信した一行は、林の中にポツンと建った古びた教会を発見する。建物のそばには焼かれた死体の山。そして、よくわからない人型のような機械が取り付けられた焼けた砲戦車。教会の中に入っていくと、なぜか内側は何かの工場のようになっていた。

不審に思いながらも奥へ進むと、全身を白い“革”のようなもので覆われた人型の物体が倒れていた。物体はなぜか電気コードに繋がれている。工場の発電機を動かすと、その物体は立ちあがり、動き出し、そして腕についたドリルで襲いかかってきた。隊長を失いながらも部隊はこれを撃退し、そして近くで“生存者”を発見する。

尋問の末、その者の案内でソ連兵たちは工場の奥へ向かった。だが、そこは武器と合体させられた生ける屍たちの巣窟だったのである……。

 

 

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3.POVにする必要性はわりと

 

上述したあらすじの、「記録映像」とか「カメラ」とかでわかるでしょうか?本作は、上述の設定で送られるファウンドフッテージ形式のPOV作品です。ただし、そちらの手法によるアドバンテージにはあんまり期待しない方がいいでしょう。特に、その面白さだけで引っ張ってもらわなくてはいけない前半部分は退屈かもしれません。

おそらく武器人間の成れの果てだろう砲戦車(戦車人間?)にはワクワクさせられましたが、序盤のワクワク要素はそれくらい。武器人間たちが続々出てきてからも、《武器人間たちがのろまで追いかけられてる緊張感が小さい》のと《せっかくの武器人間たちのビジュアルが見づらい》のとでデメリットの方が目立ちます。フィルムが二次大戦の頃っぽい、なんてこだわりもありませんしね。

面白くなってくるのは、“記録係”が武器人間工場の中枢に迷い込んでから。そこから始まる《人体改造工場見学ツアー》と、さらに続く《ヴィクター博士密着取材レポート!》とはがっつり見モノです。眠たくなったら早送りしてもいいかも。 

 

 

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4.アンブレラ社も真っ青!

 

劇中の台詞を聞いてもすぐにはわからなかったんですが、ヴィクター・“フランケンシュタイン”博士は誰あろう、あのフランケンシュタインの孫だったようです。そういえば完成品に対して仕上げに通電ビリビリしてましたね。あれはそういうことだったのか。ヴィクター博士は世間に認められなかったおじいちゃんの研究を受け継いだようです(お父さんには反対されたみたい…)。どう考えても目的が変わってる部分は、まあマッドですから置いておいて。

そう。だからフランケンシュタインの怪物がそうであったように、ヴィクター博士が動かしているのは死体です。《人間と機械の合体》ではなく、正確には《人間の“死体”と機械の合体》がヴィクター博士の研究。より厳密には《人体をベースにしたありとあらゆる“部品”の組み合わせによる新生物の創造》なので「改造人間を作るぜ!」というのもまた微妙にニュアンスが違ってくるんですが。まあ難しく考えなくても、とりあえずは武器人間=“武器ゾンビ”というところだけは押さえておきましょう。何がどうエグイか、具体的な受け止め方は人それぞれでしょうけれど、生きている人間が改造されていた場合と変わることは変わるはずです。

また、材料にされたナチの将校が「殺してくれ」って叫んでましたけど、フランケンシュタインの研究ですからヴィクター博士の手にかかればバラバラにされても“蘇生”が可能。ということまで考えると絶望感がもくもく増します。生殺与奪握られてるってレベルじゃねえぞ…!?(((゚Д゜;)

 

 

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5.それにしても武器人間がかわいい

 

ヴィクター博士はとにかく切ったり貼ったりしてかっこいい怪人を作りたいだけなんですよ。僕も昔持ってたゾイドにやたらめったら砲門だの羽根だのククリ刀だの扇風機だのと接着剤片手にカスタマイズ(笑)しまくってましたけど、彼らが戦場で使いものになるかどうかなんて毛ほども考えてはいませんでした。唯一考えてたのは、電源スイッチを入れたときに歩くギミックのあるプラモデルという存在価値を維持できているかどうか、だけ。博士の“創造”もおそらく感覚としては似たようなものだったんだと思います。まだ実家にあるあのゾイドたちを見せたらちょっと親近感持ってもらえるんじゃないでしょうか。ええ、一方的に。僕からは全然。ブレードライガーにミギー(寄生獣)くっ付けたいなんて思ったことありませんので。博士はですね、僕なんかよりずっと、フトコロが広いんです(にっこり)。

で、ヴィクター博士のスタンスがそんな感じですから、三段落目でも触れたとおり、肝心の武器人間たちがわりとどうしようもなくか弱いんですよ。狭苦しい工場内でPOV形式を駆使して無理くり怖そうに見せてはいますが(カメラ捨てて逃げればいいじゃんってかなり思うレベル)、冷静に見る限り単体のポテンシャルはかなりお粗末。まずノロいですし、弱点むき出しだったりしますし、なのに近接先頭にばかり特化しようとしています。装甲の厚いところが多いのでパニクってAK乱射すると効かなかったりはするんですが、冷静に狙えばわりと簡単に無力化できそう。そして地形を利用されると、普通の人間よりはるかにつらい。適応性が高そうなのはモスキートさんくらいでしょうか。

彼らの普遍的なアドバンテージは、元々死体なのでおそらく空腹と疲れを知らないだろうということのみです。ウィルスゾンビじゃないから感染もしないよ!

このいい感じに「キミ強そうだけど弱そうだよ!?」と言いたくなるロマン兵器たちがうようよしている様には、やはりどこか愛くるしさを見出せるものがありますね(ありませんかね?)。こんな吐き気を催すハーレムをどうして捨てられるだろうか。とか思っていたら博士はもう出来上がったものたちにはそんなに頓着しないタチのようで、ソ連軍の火砲が近づいてきたら残念がりつつも一人で逃げる気満々でした。

なんというか、あのあと造作もないままみんな焼かれちゃったのかしらと考えるとさらにいじらしいですね、武器人間たち。アクションフィギュアで出ないかしらとか思っちゃいます。ちなみにモスキートはもちろん好きですが、他にはあのプロペラ人間たんが無茶すぎて好きです。ダサカッコいいビジュアルから溢れ出る昭和と雑魚臭!果たして転んだら起き上がれるのか!? ていうかお前だけ電気じゃなくてガソリンじゃない?! 粉微塵にするなら子供じゃなくてソ連兵の誰かにして欲しかったですね。出番が短かったのもちょっぴり残念です。

 

彼ならねんどろいどでもいいな( ´_`)y~

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