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case.728

映画とお人形ばかりで恐縮です

ドルシネ・サロン第1回『Miss ZOMBIE』

※要注意

  • ドルシネことcase.728の《ドールdeシネマパラダイス》は、「うちの人形姉妹が映画についてあれやこれやおしゃべりする」形式の映画感想エントリです。真面目な話を挟みつつも、基本的にはキャッキャウフフしているだけのものです。
  • あらすじ解説記事ではありませんが、ネタバレは特に自重しません。
  • ドールたちの大半は商標のあるものですが、それらのキャラクター(愛称、性格等の設定)も当ブログオリジナルに差し替えています(参照:case.728について)。そのため、時には過激な発言や、本家(A社等)のキャラクターとかけ離れた言動が多々見られますが、その点はご容赦願います。

今日のメンバー

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left長女・シェツゥ(変化球好き)
おすすめ度:★★★★☆
一言感想:ゾンビものの変化球とだけ見ると安直かもだけど、昼ドラとして見るといい感じに狂ってる。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left四女・ゆね(最近ゾンビ熱いよね)
おすすめ度:★★★★☆
一言感想:生ける屍が日常を侵食していく恐怖!

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left六女・ノセ(親子愛に一家言)
おすすめ度:★★★☆☆
一言感想:小松彩夏さんの演技が素晴らしかったです。母の思念は切なくも力強いですね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left八女・ハロルド(ホラーフリーク)
おすすめ度:★★★★★
一言感想:富樫真さんの怪演にこそ惚れますわ。

Miss ZOMBIE / 作品情報

f:id:nanatsuhachi:20140911125227j:plain
2013年/日本
上映時間:85分
映倫区分:PG12
監督:SABU
製作:熊澤芳紀、佐竹一美
原案:SABU
脚本:SABU
撮影:相馬大輔
ヘアメイク:内城千栄子
衣装:岡本佳子
編集:相良直一郎
音響効果:渋谷圭介
特殊メイク:石野大雅
助監督:塩崎遊
制作担当:堀田剛史
キャスト:小松彩夏冨樫真手塚とおる、大西利空、駿河太郎、芹澤興人、山内圭哉
(あらすじ)
ある日、寺本家に沙羅(小松彩夏)という名前の、人間を襲うことのないタイプのゾンビが荷物として届けられる。若い女性の姿形をしたゾンビは寺本家の使用人として働き始めるが、妻の志津子(冨樫真)と一人息子の健一を除く者たちは沙羅を虐待する。そんな中、彼女をポラロイドカメラで撮影するのが大好きだった健一が溺れて亡くなってしまい……。
(以上、シネマトゥデイより)

『Miss ZOMBIE』予告編 - YouTube


というわけで第1回なのですが

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftなるへそ。とりあえずはこういう感じでやってくのね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left今日はよろしくお願いします。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left初回ですからきっちりいきますわ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftけどさ、なんで記念すべき初っ端がゾンビものなの?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left記念というか、どっちかというとウォームアップにいいかなと。
今日の作品は掴みどころがわかりやすいしね。あんまり強く「ゾンビ映画」として意識して観なくてもいい映画だったし。ネタのいじくり方的にも、今までのこのブログの「映画録」の傾向に合った作品なんじゃないかな。要はおじき好み。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left確かにオトンが好きっすね、こういう切り込み方。脚本も面白かったですし。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left役者さんの演技の方面でも刺激に事欠きませんでしたわ。
キャッチーなのはやはり小松彩香さんのゾンビ役でしょうけど、私は「志津子奥様」も大好き。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left監督のSABUさんは、実写版『うさぎドロップ』や『蟹工船』リメイクの監督さんですね。どちらも残念ながら未視聴ですが。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftどっちも原作付きだけど、本作は原案、脚本からSABU監督自身が手がけてる。その分、監督の才能がいかんなく発揮されてたと考えていいんじゃないかな。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left二人の女性の活躍で、いろいろと印象深く切ないお話になっていました。
その掘り下げていったところが「母親」なのか「女」なのか、一概には言えないようですけど、悪い意味であいまいなのではなく綺麗に混ざり合っていたように思えます。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftその上ちゃんとホラーもしてるんすよね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftエロスと人外魔境の取り合わせって、なんとなくJホラー臭あるしね。
概ね良作という感じのようですが、じゃあそのこまごました話をしていこうか。


f:id:nanatsuhachi:20140911125243j:plain

本作を一言で表すと?

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left昼ドラ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left昼ドラだね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left昼ドラなの?(・・;)

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left厳密には「昼ドラ・オブ・ザ・デッド」でしょう。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftうん。でもそれはなんか無用な誤解を招きそうだからやめよう。
本作は、「ヒロインがゾンビ」ってインパクトのある変わり種が上手にまかれてはいるけど、畑そのものは昼ドラ的な筋書きなんだよね。
種が種だから、終盤に咲いた花がゲテモノだけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftヤマンバ咲いちゃったよ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftノセさん、これはあれですわ。「お父様の借金か何かで旅館で働くことになった素直でおとなしい奉公娘さんが、旅館の女将さんに気に入られていろいろとうまくいき始めるのだけれど、心身ともに輝きを増すにつれて周囲の殿方の心を惹きつけるようになって、気がつかないうちに同性である女将さんを敵に回してしまい、しかしよくよく見ると女将さんが一人ぼっちで…」というような。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftたとえが完全に『おかみ三代 女の戦い』なんですが……。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftあんなにドロドロはしてません。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftああ、なるほど。
人を襲わない無気力なゾンビの沙羅さんは、確かに「周りに翻弄されるだけの素直で健気な娘さん」と見ることができますね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftそこへゾンビって符号を放り込めることに気がついたのは、SABU監督の鋭さだね。
実はオタクサブカルの方面だととっくにゾンビが萌えの属性の一つとして取り込まれてはいるんだけど、あっちはとりあえず用意された材料で強引にどうにでも料理できちゃう。オタクのゾンビ萌えを全部ジョークだという認識は持ってないけどさ。
対して本作はレシピありきの突飛なアレンジに見える。突飛ながら整然としてる分、斬新さもはっきりしてるわけだ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftゾンビ萌え的には『ウォーム・ボディーズ』が面白そうっすけどね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftパパさんがリビングデッドドールに関心を抱いてました。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftなぜ今その話を……。


f:id:nanatsuhachi:20140911125223j:plain

共感できる内容?

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftうーん……。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left我が家最高の淑女が難色を示しておられる。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftわ、わたくしは共感できましたわよっ?

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left昼ドラ・オブ・ザ・デッドさんが何に?

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left奥様の志津子さんにです!

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftノセちんはあれでしょ。さっき「ああ、なるほど」って言ってたけど、まだゾンビの沙羅が男の人にエッチな目で見られるような魅力的な存在に思えなくて、引っかかってるんじゃない?

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftそうですね。やっぱりゾンビなのにって無理がある気がします。
他のこと……たとえば志津子さんの嫉妬や、沙羅さんが自分のお子さんに健一君を重ねてしまう気持ちとか、だいたいわからないものはないと思うんですけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftノセちんは本当に女の子だねえ。
実際女性が観た評価の中にはあるみたいね、ゾンビという前提を乗り越えてまで男が沙羅になびく理由がよくわからない、「男性はケダモノ」っていう表面的なテンプレ頼りで強引なんじゃないかって。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left姉さんもそう思うっすか?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftさて、どうだろう。
沙羅はゾンビにしては傷のない綺麗な下半身をしていたし、寺本家は奥さんの志津子以外に女性のいない一種の禁欲一家。そこへゾンビっていう普通でないものが入り込んできて、ちょっとでもエロスを感じたら、その男性はその感情を自身の異常性と捉えて、反芻するうちに背徳的な興奮が爆発的に増加していくかもしれない。使用人もご主人の寺本氏も、沙羅を何度も見返して何かを確かめるようなことを繰り返していたでしょう?そういう描写もあるから、理解はできるよ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftそういや、最初に芦澤興人さんの演じる使用人が「エロくね?」って言った写真を撮ったのは、健一君っすね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left子供が無邪気に撮ったものにエロスを感じるっていうのも、背徳を連想しそうだね。


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f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left自然に発生した禁欲の中で変則的な性愛が育つというのは、日本ならではの感性のような気もします。
ジャパニーズホラー的な不気味さがあると思えるのもそのためでしょうか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftあと、わたしが女性の共感不可を否定しないのは、奥さんの志津子がいるからなんだよね。彼女の嫉妬の裏付けがまさにそれかもしれないから。
言い方が悪くて申し訳ないけど、年配の女性が「あんな小娘に!」って焼きもちを焼いてたら見苦しいと思われる。でも、「あのゾンビに!?」はかなりかわいそうじゃない?

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftかわいそうというかもはやホラーっす。
たとえばあの「写真」なんかには、ゾッとするしか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftあの「写真」は確かに怖かったです。
志津子さんからしてみれば、最初に安全だと思っていたものに、全く予想外のアプローチで家族を奪われていくわけですから、尋常でない恐怖だったでしょうね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftさらにその、志津子が沙羅を「安全だと思って」好意的に接していたのも、彼女の理性によるものなんだよね。本能的な部分では沙羅をゾンビとしてしか見ていなかったけれど、だからこそ理性によって「かわいそうなゾンビ」をあたたかく迎えようとした。本能に忠実なくせに、その本能から沙羅をゾンビ以外のものとしても見ていた男性たちとは、最初から明らかに対照的で棲み分けがされてるんだ。実際の男性がどうで女性がどうという話の是非は置いておいて、作品内におけるこのバランス感覚がSABU監督の意識的なものだとしたら、相当なセンスだよ。


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f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftちなみに蒸し返すみたいっすけど、脚だけ見た沙羅さんのエロさは姉さん的には?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left60点。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left意外に低い!?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left「エロイ脚」とか「いやらしい脚」ではないね。
綺麗で健康的ではあるけど、熟れたとかいう表現の似合う艶めかしさとそういうのって対極にある場合が多いし、本当にエロかったら同性でものけぞるほどの何かがあると思う。やっぱり肉感が大事だってエライ人も言ってた。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftオトンじゃないっすよね……?(^^;)

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftまあでも、本作中で男性が感じるべきエロスが、純粋な沙羅の魅力よりも背徳に大きく補正されたものなんだとしたら、沙羅の太ももはむちむちのぷるぷるよりもピチピチで綺麗な方が適当なんじゃないかな。
ていうか、本当に足が見えたときだけエロイと思えるような役者じゃないといけないし。あえて白黒なのも、人肌だけが際立ってエロく見えるようにするためではないかと。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left普段の見た目からしていやらしいようだと、大事な「母親」という要素が薄れてしまう気もします。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left団地妻になっちゃうよね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftドールになんてこと言わせてるんだこのブログは……。


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役者のMVPは?

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left志津子さん!

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftまあ、志津子役の冨樫さんだよねえ。あまり名前を聞く役者さんじゃないんだけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left先に沙羅役の小松さんじゃない理由を話しませんか?
あの若さでゾンビなんていうすっごい微妙な役をやり切ってますよ。宣伝的にキャッチーなだけってわけじゃなかったと思うんですけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftまあね。台詞も何もなしで、徐々に心を取り戻していくなんていう微妙な役どころを、全然安っぽくない堂に入った演技でこなしてた。おおむね好評なのは間違いないよ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left早くも腰を折るようですけど、「心を取り戻していく」というのはゾンビだから知性が失われていた、ということでいいのでしょうか。この作品の世界におけるゾンビがどんなものかという明言はされていませんし、お話的に、沙羅さんはいろいろとショックなことがあって心神喪失していた、というふうにも取れるのですけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftそれはどちらでもいいのではないかしら。あるいは両方とも考えられますわ。頭部に損傷がないおかげで生前の断片的な記憶があって、知性も薄弱ながら残っていて、けれどそのせいで自分をかえりみて無気力になってしまっている、とか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left肉を与えると凶暴化するってあの「ゾンビの飼い方」にあったのは気になるけどね。肉さえ食べなきゃみんなあんな感じなのかもしれない。ただその上でやっぱりはろるんの言うとおり、記憶があるせいで悄然としている節もある。
おそらくゾンビ沙羅の知性がすごく薄弱化しているのと同じように、そこの設定はわざとはっきりしないようにしてあるんだよ。言葉による補助もない分、その表現は役者の演技にゆだねられる。確かに小松さんは沙羅役を誇っていいと思う。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftでもMVPは志津子?

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left一目瞭然ですわ。
それに「沙羅」はある意味小松さんと作品、というかSABU監督との二人三脚で築き上げられたようなものですもの。もちろん、二人三脚には二人三脚なりの、二人分以上の苦労があったかもしれませんが、役者一人分として目に見えるMVPはどうしても富樫さんですわ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftそだね。視覚的なインパクトもさることながら、本作の狂気やらおぞましさやら悲劇性やらの体現を最終的に全部一人で引き受けちゃってるのが志津子だということもあるし。縁の下をたった一人で支えるような役だった。
あのクライマックスのヤマンバで全部持っていったといえばそうなんだけどさ(笑)

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left叫び声、でいいんでしょうか。どこから声を出せばあんなことができるるんでしょう?
スクリーンから逃げるようにのけぞるパパさんも久しぶりに見られました(笑)


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f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left志津子さんがどんな恐怖に見舞われてどんな狂気に駆られていったのか、こまごまとした解釈は前の話題でシェツゥお姉さまがすでにまとめられたとおりですわね。
ありえないものに大切な家族を侵食されていく異様な光景。家族というより母親としての自身の居場所というのが適切でしょうか。その体験を共有できる方が一人もいないのもまた悲劇でしたわ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftある意味唯一共有できる相手が沙羅なんだけどね。彼女もゾンビによって「家族」と「母親としての居場所や役割」を永久的に壊されていた。壊されるか奪われるかの違いはあるけど。


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f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftもう一つ志津子が悲劇的なのは、不可抗力ながらも自分で「引き金」を引いてることだね。「引き金」を自分で引いたにもかかわらず、すべて不可抗力、という言い回しの方がいいのかな。健一君を生き返らせないなんて選択肢が彼女の中にあるわけないんだ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftあれもこれも不可抗力で出来上がっているあたりが秀逸な悲劇ですね。避けられなかったのかと何度問いかけても避けられないのがわかるというか。
シェツゥさんの言うように、男性が本能のみの符号的な存在なのだとしたら、あの方々の行動もすべて自然なものということになりますし。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left最終的に理性を取り戻したと思われる沙羅が、ラストであの選択をしたのものね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left子供も不可抗力っすか?
最後に健一君がやっぱり志津子を選んだように見えるのが後味悪いっていう意見もあるみたいですけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left真相はわからないけど、健一君が志津子を「選んだ」とは思わないな。
子供だからね。ママが一人でないといけないなんてお堅い分別に縛られてはいなかったんだと思う。みんな家族でイイジャナイ、と。
ただ、沙羅の方は、母親は一人であるべきだと思っただろうし、志津子もきっとそう思うだろうからって、自分は身を引くことにしたんじゃないかなあ。奪われる苦しみは先に知ってるしね。志津子がああなった以上、それまでのように自分が健一君の延命を助ける必要も、たぶんなくなったわけで。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftなるほど。それなら理不尽のために後味が悪すぎるということはないですね。
沙羅があくまで「母親」の業を背負ったというようにも読み取れますし、志津子との相容れなさも強まって切ないっす。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftいつの間にかまた沙羅さんの話になってますね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftどうしても本作=沙羅だから(笑)。タイトルの通り。
でもその本作の妙を成り立たせる上で一番負荷もかかってて太い柱が、志津子だったというわけさ。


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他に本作の特徴は?

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left冨樫真ヤマンバ走りと、なんとなく撃ち殺される使用人。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftゆねさんもあのシーン自体は気に入ってるんですね(^_^;)

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left嫌いとはひとことも言っていない( ・`ω・´)

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftやっぱりあれはなんとなくなのかしら?使用人射殺……。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left理由づけできなくはないだろうけど、監督の悪乗りでいい気がする。
あそこで撃たずにスルーするのも変な気はするし。なんとなくだけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftサービスっすよ( ・`ω・´)

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left誰よりも気に入ってるじゃねえか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftまあ射殺の件は置いておくとして、やはり実際に観ると志津子さんに目が行きますわよね。
嫉妬に燃え始めてからが最高に見ものですわ。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left埃が下から上へ立ち昇っちゃってたからね。ゴゴゴゴゴ、って。
あの演出にも笑わせてもらった。


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f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftその挙句にヤマンバ走りか……。
ちなみに、疾走といえば沙羅もだね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left「あんた走れたんかいい!?」ってなりましたね。しかも速い速い(笑)

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:left回想に出てきたゾンビはよくあるヨタヨタ歩きだったと思うのだけど、沙羅さんは走れてよかったのかしら?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftたぶん序盤に出てきた「ゾンビ度」が問題なんだと思う。
ゾンビ度が低い沙羅はたぶん神経系や平衡感覚とかもわりと生きてて、足にも損傷がないから走れたんじゃないかな。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left沙羅さんはおよそ一度くらいしか咬まれていなくて、発症にもタイムラグがあったようですし。
一方で沙羅さんの旦那様は、襲われた時点で息絶えるほど咬まれたか、白目を剥いてヨタヨタ歩きでした。あれがつまりゾンビ度が高い状態だったのでしょう。


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f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left他に特徴といえば、一部除いて白黒映画なことですか。
あれってラストで「理性を取り戻した!」的な表現をするためと、沙羅の足をエロティックに見せるため以外に、何か理由思いつきます?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left暗いところでの異様な雰囲気を増幅するためだったようにも取れるけど、取り立てて言いたいのは、あの家のセット感による異質さと非現実感を強めるためだったんじゃないかってことかな。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left家ですか?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftうん。あの家のセット、デザインのモダンな斬新さにも目が行くけど、何より家具が妙に少なくて、モデルルームみたいに生活感がないのには気がついた?飲んだワインのボトルを窓辺に並べていたりして、漫画にありそうなハイソでインテリな雰囲気がかもし出されてもいる。微妙ながらもすごく非現実的。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftゾンビという異質なものを溶け込ませるためかしら?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftおそらくそうだよ。変な話だけど、本作ではゾンビが浮くような存在じゃ駄目だったんだと思う。ゾンビが日常を破壊するのではなく侵食して奪うお話なんだから。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftもしも現実的なセットでやっていたら、ゾンビによる日常の「破壊」に見えてしまうわけっすね。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftそしてほどよい非現実感の中では、唯一ビジュアルに不変性のあるおかげで現実感のある“人型のモノ”の、より人間的な部分が引き立てられる。沙羅の人間性や志津子の嫉妬心を強調していくにあたって、周りを微妙に日常からずれた非現実感で満たすのは有効な取り組みだったと思うよ。というのは先日観た『ムード・インディゴ うたかたの日々』が一番大胆かつパワフルに証明してくれている。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftというか、あのセットをカラーで見せられたら何もかも浮足立ちそうですわ。今にして思えば、そういう据わりの悪い非現実感ではありませんでしたし、白黒にすることで現実味がやわらいでいたというのは確かだったようですわね。


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今日はこんなところ?

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftこんなところじゃないかねえ。以降もこんな感じで。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftお疲れでしたー。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftお疲れ様でした。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftお待ちなさいよ(汗)
第1回からこんな締まりのない終わり方でよろしいんですの?何かあるでしょう。反省会とか、次回予告とか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftわかっていたことだけれど、記事が長い。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:left文章量はそうでもないんすけど、やっぱりみんなの顔が並んでますからね。
読もうと思ったらスクロールがちょいめんどいかも。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftせめて目次をつけてWikipediaのように見出しへ飛べるようにできればいいのですけど。あとは見出しごとに記事を分けるとか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftおじきはそういうの弱いからねえ。画像横に文字を置いたり回り込みをどうにかしたりするだけで死にそうになっとったわ(笑)

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftまあ記事の仕様のことはおいおいですわ。
肝心の内容は?

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftとりとめなさすぎて笑える。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left笑ってていいのか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:left見どころを上手にお話しできたような気はしませんね。書いてるパパさんは楽しそうでしたけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:leftホームグラウンドだからねえ。そういうことになるか。

f:id:nanatsuhachi:20140908152928j:plain:w90:leftはぁ。回を追うごとにグダグダさだけが増していきそうですわ。
やっぱりもう閉めましょう。

f:id:nanatsuhachi:20140908152932j:plain:w90:leftサロン第2回は『パラノーマル・アクティビティ 呪いの印』です。

f:id:nanatsuhachi:20140908152939j:plain:w90:leftま、マジで?批判合戦になりそうで怖いんだけど。

f:id:nanatsuhachi:20140908152934j:plain:w90:left何事も経験なり。