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case.728

映画とお人形ばかりで恐縮です

ドルシネ・サロン第9回『ブルーバレンタイン』

映画 ドール de シネマパラダイス
  • ドルシネことcase.728の《ドールdeシネマパラダイス》は我が家のドールたちのダベリ場です。映画に関する話題をそこそこ真剣かつテキトーに。
  • ネタバレは少なめですが、物語の核心に触れていることはあります。
  • ドールたちの設定は我が家のオリジナルです。詳しくはブログ紹介記事を参照。

ブルーバレンタイン

オススメ度:★★★★☆/満足度:★★★★☆

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f:id:nanatsuhachi:20150524150615j:plain:w80:left(こと)看護師とブルワの不釣合いがデキ婚でしかも子供は元カレーパーのとか普通に長続きするわけがない。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:left(ゆね)おっっそろしい口が悪さっすね(^ω^;)

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:left(リュシカ)いいかげん一度公式のアゾン様に陳謝すべきなのだぞ。反省してやめないにしても。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:left(くうり)意味なくないか、それは?(・_・;)

f:id:nanatsuhachi:20150524115409j:plain:w80:left(ノセ)でも確かに、主役の二人が恋人同士としてはとてもうまくいっていても、夫婦としてはうまくいかなくなったこと自体には、全体的に何ら不思議のないかたちでしたよね。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:left珍しく辛辣なノセちゃんさん。嫁属性保持者としては琴線に触れるものがあったんすね?

f:id:nanatsuhachi:20150524115409j:plain:w80:leftだって、あの手のお話で一番不憫なのは、いつだってお子さんでしょう?

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left(シェツゥ)ノセちゃんはアレだね、今思えば本作とただひたすらに食い合わせ最悪でしかないタイミングで観直した『誰も知らない』に、思いっきり引きずられてるね。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:leftうーん、主人公二人とも娘には愛情を注いでる分、アレよりははるかにマシだと思えますが。ミセスの方のシンディがガチで娘ほったらかしの不倫三昧とかだったならともかく。

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftいやしかし、シンディと『誰も知らない』の母親・けい子(YOU)の二人に、通じ合うものがあるのも事実なのだぞ。けい子はあからさまにだけど、シンディも「真実の愛」ってやつを探しちゃってるタイプなのだぞ。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left劇中でも、婚前パートにそのものずばりなセリフがあったね。シンディが自分の母親に「真の愛は見つけられた?」と尋ねるところ。さらにシンディは、看護師になれるくらいの高学歴にも似合わず、学生の身分ですでに二十人以上の男性と関わりを持っている。ディーンとの結婚も想定外の妊娠からいろいろと一足飛びに至った結果で、真実の愛とやらをはっきりと見出す余裕があったかどうかについては、疑問の残る経緯だったわけで。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:leftシンディのその人格形成が、シンディの両親の夫婦関係、特に父親のせいだってことも、描写でさらっと示唆されてましたね、そういえば。奥方をただの召使扱いしながら、愛情を注がれないことにいら立って駄々をこねるように家族に当たり散らしている、ようにしか見えなかったんすけど、そういう馬鹿親父の下で育った娘が「自分たちは両親のようにはならない」と固く誓って、というかならないって信じ込んで、手当たり次第に「真実の愛」とやらを探し回るようになるのは、もうなんか典型中の典型というか、そういう点からはノセちゃんさんの言うとおり、全体的にも当然の帰結に思えるっす。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:leftまあしかし、だからこそね、それじゃあこの作品は夫の方が悪いとか、妻の側に問題があったからだとか、そう単純な話じゃないとも思うんだよ。シンディの例は正直わりとありふれてる。じゃあディーンは?

f:id:nanatsuhachi:20150524150615j:plain:w80:leftただのお人好し?

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:leftあえて辛辣に言うなら、“身の丈に合わないお人好し”だろうね。ある意味、お人好しという人柄は、身の丈に合わないものも抱えてしまいがちだからお人好し止まりなんだとも言える。聖人と呼ばれるには、まず、心身ともに超人的なバイタリティが必要とされてしまう。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left聖人超人でなくては立ち行かないというのも悲しい話だけど、世の中はそんなものだね。ディーンは損得勘定抜きで他人にやさしくできるし、リソースを割くことを惜しまないタイプだったけれど、結婚も子育てもそう甘くはない。ディーンは「普通の人」だった。

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftさらにキッツイの言っとくと、ディーンはお人好し以外におよそ何もないタイプの普通の人なのだぞ。お仕事も残念ながら世の中に誇れるようなものでもないし、何より自分でそう思っちゃってる。そんなバイタリティで身の丈に合わないものをしょい込んじゃったら、バテてへこたれるのも当然なのだぞ。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left若さがあったよ。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:leftそれが一番キツイ…。

f:id:nanatsuhachi:20150524115409j:plain:w80:left開き直ってくれていればと思わなくもないのですけれど…。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:left他人事じゃないと言えないっすね。己から愛を求めることをやめて惰性もまたよしとして無我の献身に打ち込めってことですから、それこそ聖人の所業っす。何よりディーンは本当に、夫婦という関係性によってタコ殴りにされてると言ってもいいでしょう?

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftゆね姉や、いいところ突く。シンディもまたそうだから始末が悪いのだぞ。ミセスの方のシンディに、あのディーンを受け止めろと求めるのは、はっきり言って昭和なのだぞ。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:left昭和って……いやわかるけど。
ネットで見かけた意見ですが、ディーンはちゃんと「愛してる」って言葉にしてるのに、シンディはそれをしないから悪い、という意見を見かけましたが、その方は既婚者の主張としてそういうのがあるようなので、あたしらに理解し切るのは難しいのかもしれませんが、それでもディーンの「愛してる」はどう考えてもシンディから見て言い訳じみているというか、子供のお使いの駄賃のような誤魔化しにしか聞こえなかったんだと思うんですよ。
いや、もしかしたらシンディも、「愛してる」ってちゃんと言葉にしている点を評価しなくてはならないって思い込みに縛られていたからこそ、その押しつけがましいのをせめて黙って聞き流さなくてはならないってストレスに苛まれていたと思いませんか?

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left夫婦という関係や固定概念からのタコ殴り、ね。シンディにはさらに、過去の負い目もあるよね。
その「愛してる」を言葉にしてるかどうかについて言ってた人と同じ人の意見だけれど、二人の間に相手に対する尊敬がないのも痛いって聞いたね。それは間違いないなって共感できた。

f:id:nanatsuhachi:20150524115409j:plain:w80:left夫婦間だけではありませんもんね。どのような人間関係においても、相互に敬意を払うことは円満の素ですから。

f:id:nanatsuhachi:20150524150615j:plain:w80:left軽蔑は破綻の素。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:leftディーンはシンディを尊敬はしてるくさいっすけどね。しかしその裏返しに、「それに比べて俺は」って拗ねちゃってるから意味ないんすよね。
尊敬っていうのは思うに、相手の自尊心をくすぐってこそのものっすから、その尊敬がもとで目の前で拗ねられると、逆に「自分が尊敬されるような人間であることが悪いのか?」って思っちゃって、苦々しいことこの上ないもんっすよ。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left嫌な八方ふさがりだ。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:left元はと言えば悪いのはボビーですが。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:leftその責任転嫁はディーンが殴り返さなかった時点からまるで意味をなさないよ。だいいち何より「じゃあシンディはフランキーを産むべきだったのか?」って話につながりかねない。
論理的には正しいかもだけどさ、人としてそこで議論することはノーセンキューだし、人でなしがしていい議論でもないよね。ドールでも嫌だよ。最近『ヴェラ・ドレイク』観たばかりだから特に。

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftどうしてこの家は食い合わせとか胃もたれとかいうことを考える気配がさらさらないのだぞ?

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:leftま、まあまあ(^ω^;)
しかし、再会したボビーに対するミセス・シンディの対応にはさすがにドン引きでしたけどねえ。フランキーのことを考えれば吹っ切れようとして吹っ切れた可能性はあるっすけど、ディーンをボコったことまで水に流し過ぎ。

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftどうでもいい存在に対してはむしろ愛想を振りまくものなのかもしれないぞ。ボビーは虫けら。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left今思うとディーンが娘に愛情を注いでる様子さえ、シンディには必死の父親やってますアピールにしか見えなかったのかも。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:left人間、一回軽蔑を覚えると、その人のことを疑いの目でしか見れなくなりますからね。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:leftで、この映画、その現実味でギトギトのところだけを何の遠慮も容赦もなく抜き出してまるで標本のようにしてのけてるんだけど、すごいよね、端的に。まず撮ろうと思わんよ。

f:id:nanatsuhachi:20150524115409j:plain:w80:leftさらにこうして、現実や観ている人自身に即してストレートに考えさせられる映画になっているという点では、本当にいい映画だと言うほかにないですね。ご夫婦一緒に観るとなると、あの『ゴーンガール』以上に気まずいかもしれませんけれど、二人別々に観て、自分たちは大丈夫ですかって問いかける材料にはしてみてほしいです。

f:id:nanatsuhachi:20150524150615j:plain:w80:left問いかけて意味のある夫婦はだいたい大丈夫な気もするけど。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:leftなんで今日は徹頭徹尾ことちゃんの口がこんな悪いんすか?(^_^;)

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftきっとディーン演じてたライアン・ゴズリングのアル中ハゲっぷりが堂に入りすぎてるのを見て浮足立ってるのだぞ。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:left絶対関係ないから。最初から穏やかにできる話題じゃなかっただけだから。


ブルーバレンタイン [DVD]

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f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:leftちなみに、うちの父が自分で編集したことないのでここで言うのも何ですけど、2015年6月現在のWikipediaにある本作のあらすじのところが間違いだらけな上に、ゴールデングローブ級がこれはちょっとさすがにって感じの酷い文章なんですよね。

f:id:nanatsuhachi:20150215151514j:plain:w80:left「どうするシンディー」ね。なんでアオリ調になってんだよと。

f:id:nanatsuhachi:20150524115409j:plain:w80:leftボビーはシンディの妊娠を知っていたようでしたよね。殴りに行ったとき、ボビーのお友達の一人が、ディーンさんが代わりに父親になるようなことを言ってましたし。

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:left「ディーンはあわてる。」のナンセンスさがすさまじいのだぞ。「取り乱す」とかならわかるけども。

f:id:nanatsuhachi:20150524150615j:plain:w80:left結婚年数からちがう…。

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:left「翌朝シンディーのボスは~プロポーズする。」のくだりが一番問題。ほぼ全部嘘の上に、補完の仕方からうろ覚えで書いたのが手に取るようにわかる。この記者はなぜこの記事を編集しようと思ったのか。

f:id:nanatsuhachi:20150215151515j:plain:w80:leftまあ察するに、一回編集という作業自体をやってみたかった的な軽いノリかもしれませんね。あらすじの書かれていない映画の記事でも探したんでしょう。「ブルーバレンタイン」は覚えやすいタイトルですし。

f:id:nanatsuhachi:20141001233018j:plain:w80:leftしかし見つけちゃったものはどうするのだぞ?

f:id:nanatsuhachi:20150318205627j:plain:w80:leftほっといてもいいと思うけどね。あらすじなんて、それが載ってる映画系のポータルサイト自体、ネットに大量に転がってるんだからさ。逆にコピペはダメなはずだから、まあ時間があるときに考えよう。