ドルシネ・サロン第6回前半「2015年新春初映画4」(チャーリー・モルデカイ/エクソダス:神と王)
(シェツゥ)深夜食堂がレイト枠にないなぞ……。
(フィセ)どうしたんですか急に。どうしたんですか急にこれ?
いやね。雑談ならもっと気軽にやろうぜ的な。
(ゆね)あー、ガチで時間なくなってからサロン開いてる余裕なんてなかったっすからねえ。
(ハロルド)作品一本について延々語ったり、メンバーを決めてメンバーごとの評価をまとめたりと、結構な時間もエネルギーも使うことをやろうとしてましたものねえ。
あの秋ごろはどうせ再来年の夏くらいまで暇だろうと思ってたらしい。いくらなんでも脳天気すぎるだろ、おじきよ。
(ノセ)ということで、もっと無軌道におしゃべりしてはどうでしょう?――ということでしょうか?
(リュシカ)あんまり無軌道でも収拾がつかないのだぞ。テーマくらい決めるといいのだぞ?
(りに)テーマだね!よしゃっ、つづみちゃん!ごー!
(つづみ)えええ?わたしが決め…!? えぇ、と、ぇえぇーとぉ……
(こと)2015年初映画4本立て。
は、はいっ!それでいきましょうそれで!
ハハ、2本ずつにしましょうね(-∀-)。ダレちゃいますからね。
(くうり)ていうか全員でやるのか…。
(やわ)あたしもいるよ!
(ラジー)いるよ!
大丈夫かこれ…。
なせばなる。だが初参加はナシで。
(つきみ)あわ。ザンネンデス(✕_✕;)
アイコンはもう用意されてるんすね(^_^;)
(しぎ)( ´・ω・`)
- ドルシネことcase.728の《ドールdeシネマパラダイス》は歓談形式の映画感想エントリです。我が家のドールたちが、映画についてそこそこ真剣におしゃべり。
- ネタバレは少なめですが、物語の核心に触れていることはあります。
- ドールたちの設定は我が家のオリジナルです。詳しくはブログ紹介記事を参照。
『チャーリー・モルデカイ/華麗なる名画の秘密』
おススメ度:★★★★☆/満足度:★★★★☆
見ドコロ:ジョニー・デップ主演史上ある意味一番アクの強いキャラクター。90分間とにかく笑える!
最初に観たのは『チャーリー・モルデカイ/華麗なる名画の秘密』。ジョニー・デップ主演で90分間とにかく笑える、いいコメディ映画だったっすね!
あれ?確か、先に『ジョーカー・ゲーム』を…。
最初に観たのは『チャーリー・モルデカイ/華麗なる名画の秘密』。ああホントにいいコメディだった!
え?あ、あれ…?
つづみん、ジョニー・デップ好きかい?(―ω―)
あ、う?は、はい、好きです、よ?
それはよかったね(―ω―)
…ぇえええ?
主人公のモルデカイさんは、くるんとした口ヒゲがチャーミングな「インチキ美術商」さん。盗まれたとある名画を探してロンドンの街を駆け回り、その絵に隠された秘密を狙う陰謀の渦に巻き込まれていくんですね。
ジョニデにしてはパンチの弱いキャラだなあというのが第一印象だったんすよね。脚本もそう珍しくない探偵物の一種。一つ前の新作では人間やめてたくらいなのに。
実際斬新さは特になかったよね。イロモノキャラ推しで「ジョニー・デップ主演!」って聞くと反射的にその手の期待をしちゃうんだけどさ。
でも、事前にちょっとがっかりしたわりには、ふたを開けてみるとこれが面白い。まあとにかく笑える。
モルデカイさんの得意技はフレンドリーファイヤー(同士討ち)。ジョックさん撃たれすぎ(笑)
観終わった後だと、『ダーク・シャドウ』のバーナバス・コリンズよりユーモラスなジョニデキャラに思えてくるから不思議ですよね、モルデカイ氏。
コリンズ氏が空気を読めないのは、世間知らずで昔かたぎの自信家だから。モルデカイ氏は似てるけど自信に根拠がない。いざとなるとすぐ弱気。実際雑魚。それでも直らないKY。
雑魚て…(ーvー;)
まあ口ほどにもないというのは彼のことですわね。それでいて雑草のごとく何度も復活してくる生命力というか図太さが、ある意味最大の魅力でしたの。ほとほと感心させられましたわ。
どことなく日本人の堺雅人さんがやってもよさそうなキャラクターですよね。
それは完璧に『リーガル・ハイ』の古美門さん由来のイメージのせいですわ。とてもよくわかりますけど。
要するに甘やかされたお子様なのだぞ。だから本来ならモルデカイ氏は最強のイライラ装置。だけどわりと理不尽に酷い目に遭うせいか、作中では奇跡的にそんなに感じの悪いキャラではなくなっているのだぞ。
おうちも破産の危機でしたもんね。
何より愛妻家ですし。
そう、その手のバランス感覚は何気にお見事なんだよね、この映画。モルデカイ氏がどんなに無茶苦茶でも、どこかしらで帳尻合わせがあるおかげで、観てる側はほとんど安心して笑ってられる。
そしてこれが、モルデカイ氏に関してだけじゃない。
ジョックのことっすね。召使としては超有能。モルデカイ卿が余計なことをするたびに一番割を食う立場にいつもいる。ある意味一番おいしい役っすけど。
ギャグの一発一発としては悪くないけど、ことあるごとにこれが続くとまただんだんイライラし始める人が出てくる。ジョックばかりが怪我をさせられて、無責任なモルデカイ氏が毎度無傷なのは不公平じゃないか、という感覚。
この手のコメディで好き嫌いが別れると言われる理由の一つがこれだったりする。しかし、ジョックには救済措置があったね。これがある意味一番斬新だったかもしれない。
ぜつりん。うまなみ。やせいのさる。
ミナマデイワナクテイインデスヨ、コトチャン?
……。
ま、まあ下品は下品っすけど、ポンコツな主人に苦労させられてる召使が女性に苦労しなくて、一方主人は奥さん以外の女性と縁がない上にその奥さんにも手を焼いてるって対比になってるのは、うん、それでなんかどうでもよくなる(笑)
奥様は愛ゆえのドSですわ。
さらにどうでもよくなる。不仲の理由がまたくだらないからもう本当にどうでもいい。好きにしてくれー、自分らはこっちで指差して笑ってるからー、って気分ね。
ドタバタ喜劇で現代のお客をここへ持っていけるバランス感覚って貴重だと思うな。
ところで、一番笑ったところは?
ジョックのゲロバズーカ。
ゲロバズーカ。
ゲロバズーカだぞ。
恥ずかしながら…。
ものすごい不意討ちでしたよね。わたしもさすがに吹き出してしまって、しばらく声を抑えるのがつらかったです。
コメディ映画史に残る見事な不意討ちだった。あれ思いついた人になんか賞あげたい。
チャーリー・モルデカイ/華麗なる名画の秘密・作品情報
原題:Mortdecai
2015年/アメリカ/107分
監督:デビッド・コープ/製作:アンドリュー・ラザー、ジョニー・デップ、クリスティ・デンブロウスキー、パトリック・マコーミック/製作総指揮:ジジ・プリッツカー
原作:キリル・ボンフィリオリ/脚本エリック・アロンソン
キャスト:ジョニー・デップ、グウィネス・パルトロウ、ユアン・マクレガー、オリビア・マン、ポール・ベタニー、ジェフ・ゴールドブラム
(あらすじ)イギリスでフランシスコ・ゴヤの名画が何者かに盗まれる事件が発生し、英国諜報機関のMI5は、ちょびヒゲがトレードマークの美術商チャーリー・モルデカイに捜索を依頼。チャーリーとは大学時代に恋敵だったマートランド警部補も、嫌々ながらチャーリーの知識と情報網を頼ることに。チャーリーは早速、用心棒のジョックを連れて絵画を探しに出るが、盗まれた名画には世界を揺るがす財宝の秘密が隠されていたことがわかり、事態は大富豪やマフィア、国際テロ組織、警察などを巻き込んだ争奪戦に発展する。(映画.comより)
映画『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』予告編 - YouTube
『エクソダス:神と王』
オススメ度:★★★☆☆/満足度:★★★★☆
見ドコロ:現代新解釈の『モーセの十戒』。モーゼだけじゃない、王ラムセスと二人、それぞれの物語。
2本目は『エクソダス:神と王』。
ていうか1本目も残り2本も全部同じ日に観たんですよね。
観たい4本が奇跡的に上映時間かぶってなかったからではあるだけど、なんというか……。
アホだよ。案の定翌日肩こりと眼精疲労でのたうち回ってたし。ドールの手じゃ世話できないんだよ?歳考えろっての。
お世話したかったんすね(=∀=)
『エクソダス~』は、十戒の誕生にかかわるモーゼとエジプト王・ラムセス2世の話。出エジプト記原作。
残念ながらというか案の定というか、聖書にゆかりのないわたくしたちが観て100%楽しめる映画ではありませんでしたわね。一応、叙事詩的に綴られた原作の物語を現代風に解釈した内容ではありましたけど。
ですから、信心深くないとついていけないようなファンタスティックなお話ではありませんでしたよね。むしろ「歴史書」としての聖書に新しい興味を与えてくれるきっかけになりそうな映画でした。
海割れないし。
そう、紅海がパカーと割れずに一晩かけて潮が引いて……ってこれ、いくら何でもネタバレ盛大すぎじゃないですか?
ほとんど教養といえる原作の物語からの“ 改変 ”はないのだぞ。あるのは《新解釈》による描写・表現の違いに過ぎないのだぞ。
まあ恣意的な“ アレンジ ”は含まれていそうですけどね。ラムセス様の人柄とか。
人物像はしっかり作っとかないと、本当に歴史の教材か布教の道具になっちゃうからね。キャラクターが物語の操り人形に見えたら劇としてはおしまいさ。それなら恣意的にドラマチックな方がまだ、というかはるかにいい。
わりかし宗教には厳しい見方をしているみたいでしたよね、本作。少なくとも聖書の神様に好感を持てる描き方じゃなかったでしょう。もちろん逆に無駄に大きい反感を抱かせる感じでもなかったっすけど、うーんちょっと、みたいな。
神様には人間スケールの繊細な考え方はできない、という感じだったように思います。人間であるモーゼさんが、人間スケールでものを考えるのとちょうど比較になるように。
モーゼがすごく人間臭いよね。それだけで本作はもう十分成功してるといえるけど、まだある。
十戒にまつわる話と聞けば当然のようにモーゼが主人公だと考えられるわけだけど、この作品は半分くらいエジプト王・ラムセスの物語でもあるんだ。
ラムセス……正直モーゼより感情移入できたかもしれません。
同情の余地のない暴君には違いないんですけど、それでもなんとなくかわいそうというか。
自分が王様やりたいし、やらなきゃいけない立場でもあるけど、才能ないし器でもないのは薄ら自覚しちゃってる人の気苦労と哀愁が片っ端からにじみ出ていたのだぞ。自分より明らかに資質のある人間の見本が誰なのか知ってたあたりも、なかなか痛々しいのだぞ。
実際そこまで邪悪な人じゃなさそうだよね、あのラムセスさん。モーゼさんの追放も仕方なくって感じだったし。
王様という立場でしか物事を裁いてはいけないって、大変ですよね。誰かに代わってもらうわけにもいきませんし。
そのくせ立つ瀬はないのだぞ。話があるからって王宮に帰ってきたモーゼを、エジプトの兵士たちはホイホイと迎え入れちゃうんだから。
ラムセスが本当に愚か者でなかったらはっきりと自分を滑稽に思っただろうね。それでも逃げ出すことができないなら、自分を置いて王にふさわしい者はいないと自分に嘘をつく以外に自分を守る方法はなくなるんだ。そして「自分のすることは絶対に正しい」という王の証を求め始める。
奴隷の解放なんて大改革ですもの。簡単に許してしまえば、今度はエジプト人の方々に睨まれることにもなる。正直その勇気も覇気も出せという方が無茶な注文だったんでしょうね、ラムセス様には。
怖気づいて行動しなかった自業自得だとしても、お子さん殺されるのを見てまでざまあみろとは言えんよね。
エクソダス:神と王・作品情報
原題:Exodus: Gods and Kings
2014年/アメリカ/150分/映倫:G/2D・3D上映
監督:リドリー・スコット/製作:ピーター・チャーニン、リドリー・スコット、ジェンノ・トッピング、マーク・ホフマン/製作総指揮:マイケル・シェイファー
脚本:アダム・クーパー、ビル・コラージュ、ジェフリー・ケイン、スティーブン・ザイリアン
キャスト:クリスチャン・ベール、ジョエル・エドガートン、ジョン・タトゥーロ、アーロン・ポール、ベン・メンデルソーン、シガニー・ウィーバー
(あらすじ)紀元前1300年、栄華を誇るエジプトの王家で養子として育てられたモーゼが、兄弟同然に育ったエジプト王ラムセスに反旗を翻し、たった1人で40万人のヘブライの民を救うため、約束の地を目指す旅を描く。(映画.comより)
映画『エクソダス:神と王』本予告 - YouTube
さて、残る2本は『ミュータント・タートルズ』と『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス』。後半へ続くっす。
待ってました!
おぉっと、りに子姉さんフライングっすよ。ていうか今までどこに?
らっちゃんたちとお茶してたよ。みんなむずかしそーなお話ばっかりしてるんだもん。
りにちゃん、エクソダスでガン寝してたし。
温存してたの!こっから本気出すの!
どうどう。まだ温存しててください。続きはずいぶん後回しになっちゃってるフィセ子姉さんとうちらのお迎え記念の後っすから。
ふぇ?
ふぇ?ってフィセ子姉さんってばそんなまさか……って?あれ?
間違いなくすっかり忘れてた人の反応ですわね。
父さんが忙しいうちは仕方ないと11月に自分で言ってはいましたね。
でもそのまま忘れちゃうなんて…。
なにその目に入れてもユートピアな話。
よいこのかがみ。
うふふ、かわいい。
いきるのがつらい…。
いやいや、覚えてる自分がちょっと恥ずかしい流れかこれは……ら、らっちゃんも2周年記念まだっすよ?はれ、らっちゃんは?
寝てます。完膚なきまでに。
あ。あー、そういえば。
はいはい余談がどんどん長くなってるのだぞ。このへんで切り上げるのだぞ。また次回、だぞ。

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